残業代ゼロ時代～導入前に経営が解決すべき3つの課題（プロローグ）

残業代ゼロ時代～導入前に経営が解決すべき3つの課題Three Problems that should be settled before Introduction of High Level Professional System

2014年5月28日の産業競争力会議で修正案が示された「残業代ゼロ案」ですが、対象者を高度専門職や中核・専門的な職種の幹部候補などとして、年収条件は除外されました（注　2014年5月31日時点の記事です）。残業代ゼロで長時間労働を強いられる人が増えるとの懸念が噴出する中、田村厚労省大臣が「ワーキングプアの人が対象となることはありえない」と述べ、一定以下の年収の人は対象外とする考え方を示し、反発を抑えるのに躍起になっています。

ただ、今回の提言の目的が「仕事を通じた一人一人の成長と、社会全体の成長の好循環」を掲げた雇用政策基本方針（4月1日改正）のビジョン実現の一環であり、本修正案は6月末の成長戦略に盛り込まれることが確実視されていますので、経営としては早速導入準備に取り掛かるべきでしょう。

では、本案導入にあたって解決しておくべき課題について考えてみましょう。